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era
風に舞いあがるビニールシート 森絵都

表題作「風に舞いあがるビニールシート」が今NHKでドラマ化され、全5回にわたって放送中です。
短編集の最後を飾る表題作は
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)で働く日本人女性の姿を描いている。
男女の恋愛を主軸に、世界の実情が描かれた作品だ。

森絵都は恋愛ばかりに視点をおかず
現代の難民問題を如実に描き、私達読者に訴えかけてくる。
愛とは?
平和とは?
現実とは?

風に舞いあがるビニールシートとは?


「風に舞いあがるビニールシート」その言葉に何を思い浮かべるだろう。
主人公・里佳の夫となるエドはビニールシートを難民にたとえている。

今、この瞬間もフィールドでは、いとも簡単にビニールシートが風に飛ばされてしまう。
それを、捕まえなければいけない。
物が溢れ、それに囲まれ、あたたかい家族であたたかい食事を食べる。その幸せ。
その幸せが、怖い。
幸せでいることが、罪に思える。
そんなエドの心情が痛いほどに伝わってくる。

そして、そんな夫の買える場所「ホーム」を作ろうと躍起になる里佳。

ちぐはぐでありながら、深く愛し合う里佳とエド。
そんな二人の想いが、切なくて、痛くて、羨ましいほどに美しい。
森絵都らしい人間くささがあって、美しく着飾るわけでもなく
清清しいまでにストレートで真っ直ぐに。

この小説を読む人が増えること
それはすなわち
難民問題に関心を持つ人が増えることに直結するのではないだろうか

そうであって欲しいと心から願う。





森絵都14:29comments(0)trackbacks(0)
era
「いつかパラソルの下で」 森絵都
評価:
森 絵都
角川グループパブリッシング
¥ 540
(2008-04-25)

JUGEMテーマ:小説全般

森絵都作品のなかでは、個人的にあまり好きではありませんでした。

私個人としては、森絵都はYA作家を代表する一人であり、ここまでのあからまさまな性的表現は森絵都のイメージとしてあまり好ましくない、と思いました。
もちろん、それは私が抱く勝手なイメージであり
DIVEにしたって、それなりに性的表現は出てきていたわけですから
森絵都がそれほどクリーンなイメージで売っているわけではないことは承知しています。

性的表現すべてを批判するわけでなく、ただ著者や作品のイメージとして
イマイチしっくりこないというか
ああ、こんな風に書いちゃうんだな、と、ちょっと俗物ぽさにがっかりした、といったところでしょうか。

もちろん、それを引いて考えれば、この「いつかパラソルの下で」も、非常に森絵都らしい、と言えばらしいのです。
作品全体としては、淡い共感を抱いてしまう余韻がある。
前半で酷評ごときに批判してしまったが、
決してこの作品が駄作であったり、下品であるわけではなく
あくまでも
個人個人の捉え方でどうにでもなる範囲での表現です。

まず、森絵都の伝えたいことは、この作品を通して真っ直ぐに伝わってくるし、それは読後清清しささえ覚える。
キャラも立っていて、主人公がそれほど魅力的なキャラクターでないにしろ、目に浮かぶように、ありありとそこに登場人物が存在している。
森絵都の素晴らしさというのは、そこに在るのかもしれない。



森絵都21:17comments(0)trackbacks(0)
era
百瀬、こっちを向いて。
評価:
中田 永一
祥伝社
¥ 1,470
(2008-05-10)

JUGEMテーマ:小説全般

恋愛小説は好きではないけれど、なんとなくタイトルが頭に引っかかって気になっていた一冊。

友人宅で見つけて、思わず借りてしまいました。
読書好きの友人曰く、「これは多分、乙一」と。
その一言に乙一ファンの私としては読まずにいられませんね。

恋愛ものの短編集なのですが
これが、なんとまー本当に乙一っぽい。

ただ単に恋愛してる、ってだけでなくて
ドラマ性があって、カラクリというか、一捻りあるわけです。
恋愛小説が好きでなくても、これはちょっと、良いんじゃないか、と思いましたね。

主人公達は愛らしいし、感情の動きが巧妙に描かれていて面白い。
うーん。と唸ってしまうほどのミステリでないのに、ミステリ的な楽しみがある恋愛小説を是非読んでみては。


中田永一22:44comments(0)trackbacks(0)
era
「ミシン」 嶽本野ばら
評価:
嶽本 野ばら
小学館
¥ 1,050
(2000-10)

JUGEMテーマ:小説全般
 出版社 / 著者からの内容紹介
あまりに切なくて、気持ちが引き裂かれそうになる、そんな恋愛小説ができました。誰もが一度は、こんな恋をしたいと思ったはずなのです。でも誰もが、きっとこんなに純粋ではいられなかったのです。この本は、喪われた少女性を愛してやまない一人の作家が、一行一行を懸命につむいだ最高の恋物語を収めています。本書を読んだ吉本ばななさんは、こんなコメントを下さいました。「この小説は私を泣かせた。文がずばぬけてうまいから? あの時代のたまらなかった気持ちを思い起こさせたから? いや、それだけではない。ここに出てくる主人公たちの高潔な人格が、この汚れた時代を生きていく、ただそれだけで涙を誘うのだ。野ばらちゃん、最高!」どうかご一読下さい。

内容(「BOOK」データベースより)
吉本ばななが涙した!失われし少女性を愛してやまない作家が懸命につむいだ、切ない切ない命がけの恋の物語。

 感想
清潔で高貴で上品な文学作品、とは言えない。
言葉こそお上品でありながらも、痛いほどにまっすぐで、純粋で、どこか恐ろしい。
ぞくっとし、ひやりとし、
嗚呼・・・、と嘆息する。

読中、読後
言葉にならない何かが胸の内を騒がせる。
こんな「愛」があったのか。
こんな感情、私は知らない。知りたい。
嶽本野ばらは今まで、こんな苦しくも高潔な恋をしてきたのだろうか。




嶽本野ばら15:10comments(0)trackbacks(0)
era
「DIVE!!(上・下)」 森絵都
JUGEMテーマ:小説全般

 内容紹介(Amazonより)
オリンピック出場をかけて、少年たちの熱く長い闘いがはじまる! 2008年6月全国公開映画『DIVE!!』原作本。高さ10メートルから時速60キロで飛び込み、技の正確さと美しさを競うダイビング。赤字経営のクラブ存続の条件はなんとオリンピック出場だった!少年たちの長く熱い夏が始まる。第52回小学館児童出版文化賞受賞作。

 感想
これは面白い!!
上巻を読み上げて、思わず唸ってしまった。
森絵都、あなどりがたし。こんなスポーツ小説も書けたのか。こんなにも、爽やかで、気持ちよくて、テンポが良くて、ユーモアがあって、青春っぽさがたっぷり詰まっていて、とてつもなく、心を揺り動かされるものを。小説を読みながら、ウキウキして、楽しい意味でのドキドキ感を感じたのは久しぶりだ。
サッカーや野球、陸上など、最近のヤングアダルトでは多くの爽やかなスポ魂ものが出て、映画・ドラマ化されるなど、日の目を浴びている。だが、森絵都が取り上げたのは、なんと、DIVE。そう、飛び込み。日本の水泳競技でも、どうしても目立たない競技、飛び込み。
自分だけの飛び込みを見つけようと、ひたむきに努力する少年達の姿がなんと美しいことか。

3人のダイバーとその仲間たちの熱い闘い。そして、己との闘い。それは、とても熱く、壮絶で、残酷で、美しい。
高さ10メートル。時速60キロ。それは、僅か1.4秒。
その一瞬の快感に取り付かれた少年たちの視点を通して、熱い青春の物語は進んでいく。

下巻の後半、興奮して、手が止まらないながらも、
読み進んでしまうこと、読み終わってしまうことが怖くて、ためらわれる。

そして読み終わったときの快感。もしかしたら、この快感は、ダイバーたちである知季・飛沫・要一らが感じる、一瞬の快感のようなものなのかもしれない。






森絵都16:20comments(31)trackbacks(1)
era
「ラスト・イニング」 あさのあつこ
評価:
あさの あつこ
角川グループパブリッシング
¥ 500
(2009-01-24)

JUGEMテーマ:小説全般

 内容(Amazonより)
新田東中と横手二中。運命の再試合の結末も語られた、ファン待望の一冊、ついに文庫化!高校生になって野球を辞めた瑞垣。巧との対決を決意し、推薦入学を辞退した門脇。野球を通じ日々あえぎながらも力強く変化してゆく少年たちの姿を描いた「ラスト・イニング」他、「空との約束」「炎陽の彼方から」を収録。永遠のベストセラー『バッテリー』を、シリーズ屈指の人気キャラクター・瑞垣の目を通して語った、彼らのその後の物語。

 感想
なるほど。
「バッテリー」本編はちょっと気になる終わり方だったから。
続編は出て当然とも言えるでしょうね。
その後の巧と豪、が気になるものだけれど、なぜかメインは瑞垣。
瑞垣だって好きですよ。そして「ラスト・イニング」を読んでもっと好きになってしまった。
野球バカを通り越してただのバカなんじゃないかと思える天才の幼馴染み・門脇に対する想い、そして野球に対する想い。
やっぱりバッテリーを読むと野球がやりたくなる。
いや、できないけれど;
本編に負けないぐらい、爽やかで清清しく、あたたかい青春小説。


あさのあつこ16:13comments(10)trackbacks(1)
era
「夏空に、きみと見た夢」 飯田雪子
評価:
飯田 雪子
ヴィレッジブックス
¥ 672
(2006-09)

JUGEMテーマ:小説全般

 内容(「BOOK」データベースより)
悠里は美人だけれど気の強い、いわゆるイマドキの女子高校生。ある日の放課後、校門前で待ち伏せていた他校の見知らぬ男子高校生から「葬式に来てくれ」と頼まれる。
「広瀬天也ってやつがいて。そいつ、きみのこと、すごく好きだったから」と。
天也って誰?
勝手に好きだったって言われても―。
なんだか気味が悪かったが、悠里は成りゆきで、いやいやながらも葬儀に参列する。しかしそれ以来、悠里のまわりで、不可思議なことが次々と起こりはじめた。
これって天也の祟り?それとも…。ピュアでせつないラブ・ストーリー。


 感想
あまり恋愛小説は好まないのですが、これはなかなか良かったです。
飛行機で読んでいて、終盤には、うっかり涙が・・・
主人公である悠里は、美人でスタイルがよく、自分の外見にのみ自信を持って生きていて
それを利用して軽い恋愛をしながらも、どこか虚しさを感じている。
そんな彼女が遭遇する奇妙な出来事。
そして、悠里に想いを寄せる、見ず知らずの亡き少年・天也との奇妙で儚いつながり。
初めて知った感情。

とにもかくにも、心理描写がまっすぐで、悠里の想いが痛いほど伝わってきて、切ない。
終盤、涙なくしては読めないのではないか、と想う。





飯田雪子01:08comments(0)trackbacks(0)
era
「スローモーション」 佐藤多佳子
評価:
佐藤 多佳子
ジャイブ
¥ 567
(2006-06-01)

JUGEMテーマ:小説全般

 出版社/著者からの内容紹介(Amazonより引用)
柿本千佐、女子高の1年生。22歳のニイちゃんは元不良で無職、父さんは小学校教師でクソ真面目人間、母さんはお見合いでバツイチ堅物男と結婚した専業主婦。父さんはあたしに、修道女みたいなタイプを望んでいる。最近、いつも動作がスローな同級生・及川周子が気になってしかたがない。
『しゃべれどもしゃべれども』などで話題の著者による、ちょっと痛くて切ない少女たちの物語。


 感想
佐藤多佳子、ということで期待度はかなり高かった。
しかしながら、ピュアフル文庫というレーベルであり、高校生向きらしい「スローモーション」では、「しゃべれどもしゃべれども」や「黄色い目の魚」ほどの大きな力は感じられなかった。
どちらかと言えば、あさのあつこが書きそうなイメージ。
淡々と、スローに進んでいく物語。
どこにでもいそうな、ちょっとドライで真面目で、でもやっぱり歳相応な繊細さを持った主人公。
動作がスローな同級生・周子の、そのスローな背景も痛くて切ない。
誰もが痛くて切なくて、バカみたいだけど、必死に生きている。そんな話。



佐藤多佳子20:09comments(0)trackbacks(0)
era
「ガールズ・ブルー」 あさのあつこ
評価:
あさの あつこ
文藝春秋
¥ 500
(2006-11)

JUGEMテーマ:小説全般

 内容(Amazonより)
落ちこぼれ高校に通う理穂、美咲、如月。十七歳の誕生日を目前に理穂は失恋。身体が弱く入院を繰り返す美咲は同情されるのが大嫌い。如月は天才野球選手の兄・睦月と何かと比較される。でもお構いなしに、それぞれの夏は輝いていた。葛藤しながら自分自身を受け入れ愛する心が眩しい、切なくて透明な青春群像小説。
                  


 感想
飾り気のない日常。
それは平凡で退屈だけれど、どこか愛おしくて、欠かすことのできない大切な日々だ。
あさのあつこらしい、青春小説。
別段大きな事件も起きず、感動にむせび泣くようなことも
驚嘆も悲しみも何もない。
ただ、これが日常で、これが現実で、これが青春だった。そんな感じを受ける。


あさのあつこ21:11comments(0)trackbacks(0)
era
「ぼくらのサイテーな夏」 笹生陽子
JUGEMテーマ:小説全般

 内容(「BOOK」データベースより)
一学期の終業式の日、ぼくは謎の同級生、栗田に「階段落ち」の勝負で負けた。ケガをしたうえ、夏休みのプール掃除の罰まで下された。よりによって、あの栗田とふたりきりで…。サイテーの夏がはじまった。友情、家族、社会などを少年の目線で描いた、児童文学界注目の著者、珠玉のデビュー作を文庫化。第30回日本児童文学者協会新人賞第26回児童文芸新人賞ダブル受賞作。
         (Amazon より)


 感想
読後感が良いです。
最近児童文学にハマっているのですが、笹生氏は、「これこそが児童文学!」と唸ってしまう軽快で爽やかな文章。そして、じれったくて、すがすがしい、登場人物たちと一緒に心が動いていく。
児童文学らしく、何が言いたいのか、何が大切なのか、明確に見えてくる。道徳的な小説であり、現代日本を生きる子ども達に是非読んでもらいたい一冊である。


笹生陽子21:04comments(0)trackbacks(0)
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